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一般曹候補生になるには3つの『きつい』を覚悟して入隊しよう

2020年10月16日

自衛隊に一般曹候補生で入隊したいけど・・

いろいろ不安な事ばかりだな・・訓練なんかきつそうだし・・・

体力に自信ないけど大丈夫かな?

こんな悩みをお持ちの方がいましたら、ぜひこの記事を読んでもらいたい

 

そもそも「悩むだけ無駄・・・」、将来の事を予想するだけで自分を不幸にしてしまうなんて、なぜそんなことするのかなと思ってしまいますが・・・

それでも、どうしても頭の中で気になってしまう・・そんな人の為に、自衛隊で24年勤務してきました私がホントの所を紹介させていただきます。

 

記事の流れ

  1. 一般曹候補生で特にきついと感じる3つのはなし
  2. 他にもある、自衛官ならではのきついと感じること
  3. きついと感じてやめてしまう人の割合
  4. 辞めないためのメンタルヘルス
  5. 一般曹候補生ははたして陸曹になれるのか?

以上の流れでお話ししていきます。読んだ後には、あなたはもう行動するだけです。

一般曹候補生で入隊してきつい事ってなにがあるの?

まずは、一般曹候補生で入る自衛隊員で特に「きつい」と感じるであろう、3つの期間の説明をしたいと思います。

一般曹候補生の3つのきついこと

  1. 入隊直後、前期教育の3か月間はやっぱりきつい
  2. 部隊へ着隊後は、人間関係がきつい
  3. 曹選抜試験は精神的に追い詰められてきつい

一般曹候補生で自衛隊に入隊すると、やっぱりこの3つの間は誰もがきついと感じてしまう事かな~なんて思います。

他にもきついと感じる事はあるでしょうが、まずはこの3個について詳しく解説していきたいと思います。

 

1、一般曹候補生で入隊直後の3か月間はやっぱりきつい

一般曹候補生で入隊しても自衛官候補生で入隊しても、最初の3ケ月間は前期教育を受けます。

自衛官として最低限必要な教育を受ける事になります。

確かに全く異なった生活環境になりますので、精神的にきついと感じる事がたくさんあるでしょう。

前期教育中のきついこと

  • 朝は6時起床、夜は11時就寝
  • 朝はラッパと共に、跳び起き、走って、外で点呼を受ける
  • 日に5キロ近く走る、腕立ても最低30くらいはやる
  • 連帯責任で事あるごとに腕立て伏せをやる
  • ベッドメイキングでシーツにしわが有ったりすると、ベットが投げられる
  • 同期と上手くやれない
  • プライベートはトイレの時だけ
  • 外泊は基本出来ない
  • 仕事が終わってもやる事はたくさん
  • 飯はタダだが、美味しくない

少し考えただけで、たくさん出てきて止まりません・・・よく考えると恐ろしいところです。

 

まーでも、なれですよ、慣れ。きついことやっても苦になる人と苦にならない人がいます。ひょっとしたらあなたにも経験があるかもしれないけど、仕事で大変だったけど、嫌でも苦でもなかった。充実すらしていた。

なんて時も少しぐらいはあったはずです。もしなかったとしても、子供の時にやっていた鬼ごっこは、「ぜーはーぜーはー」言いながら、息切らして走っていたのに楽しかったはずです。

 

体力的にきつい、時間が無くてきつい、集団生活がきついは絶対あります。その時には自分に魔法をかけるのもいいです。

あれ?おれって駆け足遅いけどめっちゃ好きだし、腕立て最高だぜ、みんなの嫌いなトイレ掃除も最高だし、周りに仲間がいて集団生活マジ最高!

・・・・

でもこれを本当に自分に言い聞かせた回数の多い人は最高の成績で終了していく事になります。積極的に育者うけるひとに勝るものはありません。

こんな人はきついからと心配する必要は全くありません。

 

前期教育の3ケ月間のきついを克服する方法

結論:先延ばしせずにすぐにやる

  • 靴磨きはすぐにやる
  • アイロン掛けはすぐにやる
  • 明日の準備を誰よりもさきにやる

 

誰よりも先に準備をやってください。土曜日は休む前に来週分の準備をしっかりやって外出する。これができる人はきついと感じる事も少ないです。

 

みんな同じことやっているのに、きついと思う人と平気な人の違いは、追い込まれる前にやっているかどうかだけ

 

もっと科学的に方法を教えてほしいという人には

すぐやる人とやれない人の習慣

こちらを紹介します。直ぐやれる人になれば、自分の時間ができるようになるので、まずきついと感じる事が少なくなります

 

やめたいと思っている隊員は、常に行動がおそく、やるべきことを後回しにしがちです。学生の頃まではそれでもよかったですが、自衛隊に入れば通用しません。

 

早くに本を読んで同期と差をつけて入隊する事をお勧めします。

 

 

一般曹候補生と自衛官候補生で入隊した人が受ける前期教育の一日をまとめた記事がありますのでよろしければ確認ください。

自衛官の一日|一般曹候補生と自衛官候補生の一日(前期教育編)

  今回は、一般曹候補生と自衛官候補生の前期教育のある一日を解説します。 こんな方におすすめ 自衛隊に入隊予定 自衛隊に興味がある 自衛隊に子供や親戚が入隊希望している 陸上自衛隊の、一般曹 ...

続きを見る

 

 

2、部隊配属後は人間関係がきつい

一般曹候補生として前期後期の教育(合計6ケ月)の教育を修了すると、部隊に配属します。

 

部隊の規模によって同期はの人数も変わります。場合によっては自分一人だけで同期は誰もいないという事も多いです。

 

同期がいれば同じ環境で一緒に頑張っている仲間ですから、気持ちを共感しやすく、仕事のグチも言い合える中になるでしょう。

 

3、曹選抜試験は精神的に追い詰められてきつい

一般曹候補生で入隊すると、士長に昇任し曹への選抜試験を受ける資格ができます。もし同期の自衛官候補生と一緒に同じ部隊で勤務していても、同期の自衛官候補生の階級はまだ1士です。

 

同期の自衛官候補生はまだ曹への試験をうける資格がありません。一緒にはいって、一緒に仕事をしている同期が、仕事を終えて部屋でゆっくりスマホなぞいじっているのを見ると、曹の試験に向けて勉強をしなければいけない自分と比べてしまい、きついと感じる事があります。

 

曹への選抜試験はあなた個人の問題だけではありません。部隊も自分の部隊から何人合格させたという数を競ったりします。

 

その結果、受験者には強いプレッシャーを与える事になり多くの隊員が多少の差はあれ、全員がストレスを受ける事になります。

 

一般曹候補生は曹選抜の試験を受けるのが嫌になる

一般曹候補生は士長に昇任すると、年に2回の曹選抜試験を受けます。合格するまで何回でも受けます。

 

入隊後7年で全員が曹への昇任を基本としているので、その時には基本合格します。今まで合格しなかったなんて聞いたことがありません

それでも、曹になれずに退職していく隊員はたくさんいます。

 

この隊員は正しくは、曹になれなかったのではなく、

曹になる事をあきらめた隊員です。

なかなか合格する事ができない隊員は、周りのプレッシャーが強くなることを予想すれば、もう曹になる事はあきらめて別の道を考えてしまう・・

そんな事もかんたんに想像できます。

 

一般曹候補生で入隊しても他の隊員もおなじな自衛隊特有のきつい事って何があるの?

ここまでは一般曹候補生に特化して一般曹候補生特有の「きつい」ことを紹介してきましたが、他の隊員もやはりきついと思う事はあります。

ここからは自衛官特有のきつい事を紹介していきます。

自衛隊のきつい事をかんたんに克服する誰でもできる方法

  この記事はこんな方におすすめ 自衛官で勤務していてきついことがある 自衛隊のきついことってなにがあるの? 自衛隊は国家公務員として働いています、もし国家が他国からの武力侵略を受けることに ...

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それでも自衛隊に入隊する人間は誰しも通る道ですので、今まで何十万人と通っていた道です。

その中でも、残念ながら辞めていった人と続けた人にはどんな違いがあったかも考えなければいけません。

 

一般曹候補生で入隊してもきつくてやめる人ってどのくらいいるの?

確かに、きついって自衛隊員を辞めていく人もいます。今のきつさが一生続く訳ではないので少しもったいないといつも思っているのですが、残念です。

それでは、一般曹候補生として入った隊員がどのていど離職していくのかをまとめてみました。

  • 入隊直後の前期・後期の教育   10%
  • 部隊勤務を始めて陸曹になるまで  5%
  • 陸曹になって定年まで       5%

約20%の人が一般曹候補生で入隊した後に定年を迎える事無く退職していきます。

 

一般曹候補生で入隊した人がきついと感じても辞めないで続けるためのメンタルヘルス

辞めていく人は、体力的につらいから・・と辞める人はいません。大抵はメンタルがついていけなくなって辞める決断をします。

そんなメンタル保持の為におすすめの本を紹介します。

心を壊さない生き方

確かに、自衛隊と言う今までと違った世界で無理をしようとすると、身も心も滅ぼします。

新しい環境に立ち向かうのではなく、自分を変える事ができた隊員が永く心すこやかに勤務をつづけることができることは間違いありません。

筋トレをして体は鍛えるのに、心を鍛えている人は自衛隊の中でもまれです。だから心を壊したり、鬱になったりする隊員が増えていきます。

この本を読んでかんたんな実践を行うだけであなたは心を壊さない屈強なメンタルの持ち主になる事ができます。


 

一般曹候補生は最終的に曹に昇任できるのか?やはりきついのか?

先ほども言いましたが、一般曹候補生は曹に昇任する事ができます。そもそも、7年での3曹になるための制度ですから、努力を続ければできます。

 

3曹になるための具体的な努力方法

  • 体力検定を合格する
  • 筆記の勉強をする
  • 面接の練習は無理しない
  • 次の試験にすべてをかけない

 

一般曹候補生には体力検定の合格が必須

一般曹候補生が3曹に昇任するためには体力検定の合格が必要です。

 

  • 腕立て伏せ
  • 腹筋
  • 3000m走

健康な男子が毎日コツコツ努力していれば、だれでも達成できるようなレベルですので、毎日合格できるように練習しましょう。

 

もちろん入隊前から練習しておくことも大切です。

 

筆記の勉強をしないと一般曹候補生は3曹に昇任できない

曹選抜の試験は1次試験が筆記試験です。

  • 国語、数学、社会の一般教養と時事問題
  • 自衛隊の教範や自衛隊法の問題

これらを出題されますが、過去の問題を何度もやっていれば点数が取れるようになりますし、そもそも

 

曹選抜試験は同期が毎回合格していくために、合格のハードルが下がっていきます。

 

そこまでくると、モチベーションを下げないようにするだけで、同じレベルを続けても合格するようになります

 

一般曹候補生はきつくならないように面接の練習は無理しない

 

2次試験は面接と基本教練ですが、点数の多くは面接です。基本教練ではあまり点数差が出ません。

 

なので、面接の練習はどの舞台でも徹底的に行います。半分は教官や助教の趣味です、趣味で面接の練習を厳しく行う人もいます。

 

どうしてもあなたは否定されます。言葉尻を取られたり、答えに詰まってしまうととがめられ、考えが足りないと罵倒されます。

 

面接を懸命に練習するよりも、プレッシャーに押しつぶされないようにしましょう。

 

面接で大事な事は自分のえがく理想の3曹をイメージする事です。

 

あなたが思う理想の3曹ならばどう発言するか、どう行動するかを考えましょう。それが実在しても、架空の人物でもいいです。

 

一般曹候補生は次の選抜試験にすべてをかけるときつくなる

どうしても受かりたいからと頑張りすぎると、不合格だった時に次の試験へのモチベーションがなくなってしまう人がたくさんいます。

 

選抜試験は通信簿のようなものと考えましょう。あなたの現状を判断してもらうだけです。

 

自分の100%以上を評価してもらう必要はありませんし、80%くらいの評価で十分と思いましょう。それぐらいの隊員が永くモチベーションを続けて努力する事ができる隊員になります。

 

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