こんな疑問をお持ちの方は、今のあなたに沿った試験を知って 自衛官として安定した生活と仕事を持つことができます。
こんにちは、15歳で自衛隊に入隊して24年間勤務させていただきました私が、大卒の自衛官が自衛隊に入隊したら、どういった自衛官人生を送る事になるのか解説します。
この記事はこんな方におすすめ
- 大卒で自衛隊に入隊するのも、ま~有りかな~と思っている
- 大卒で自衛隊に入るといったいどうなるの?えらくなれるの?
- 大卒で自衛隊に入隊したいが、正直体力的に不安があります・・
- 大卒で自衛隊の入隊試験ってどんなのがあるの?
このような不安や悩みを持っておられる方は、この記事を確認いただければ悩み解決いただけます。
それでは、解説始めます。
大卒が自衛隊に入隊する時の採用試験を紹介します
大学生が卒業の際に受けられる自衛隊の採用試験をまとめました。
採用試験 | 難易度※ | 将来性 | 採用人数 | 備考 |
一般幹部候補生 | 63 | 幹部 | 300 | 幹部として勤務 |
一般曹候補生 | 48 | 曹 | 6000 | 7年以内に曹 |
自衛官候補生 | 39 | 任期で退職 | 6000 | 任期満了後は民間へ |
難易度は概ね必要な偏差値で求めました。
それでは、各採用試験ごと入隊後、どのような自衛隊生活を過ごすか解説していきます。
大卒から一般幹部候補生で自衛隊に入隊すると
自衛隊への入隊はまず、福岡県久留米市の幹部学校入校からスタートします。6ケ月入校後、部隊に配属します。3尉となり、幹部としての自衛官生活のスタートです。
年上の部下がたくさんいます。最初のうちは言葉遣いに注意しましょう。
そのあたりはすべて幹部学校で学びますので、不安は感じないで入隊してください。
幹部は入隊後に様々な入校があります。定年の日まで、勉強に次ぐ勉強です。入校時の成績や試験の合格か不合格かで階級は大きくかわります。
参考までに概ねの階級など年齢に付けました。
23歳 3尉 BOC入校(幹部初級過程)
25歳 2尉
29歳 1尉 AOC入校(幹部上級過程)
CGS不合格(指揮幕僚過程)
FOC合格(幹部特修過程)
36歳 3佐
42歳 2佐
55歳 定年
幹部はCGSの合格で大きく階級がかわってしまいますので、参考程度に考えてください。因みにCGSの合格率は防大生と一般幹部候補生の2割程度が合格します。
他にTAC(技術高級過程)も有りますので、ご自分にあった試験から挑戦する事ができます。
幹部は同じ部隊で長く勤務する事はありません。部隊の骨幹は下士官である陸曹つくります。同じ役職にはだいたい2年程度です。その後は異動で他の駐屯地に異動します。同じ駐屯地内や同じ部隊内で異動の場合も有りますが、6年も同じ駐屯地で勤務する幹部は非常にまれなケースです。
家族がいれば、一緒に異動するか、単身赴任となるかほぼ全隊員が悩むところです。
大卒から一般曹候補生で入隊し部内の幹部候補生合格して幹部になる
一般曹候補生で自衛隊に入隊すると、2等陸士としてまず3か月間の前期教育、その後3か月間の後期教育に参加します。その6ケ月間が終了後部隊に配属となります。
陸士になると、曹への選抜試験が受けられるようになります。合格したら、必要な教育を受けて、約1年後に、曹に昇任します。
その後、4年が経過すると、部内の幹部候補生試験を受ける事ができるようになります。
こちらも、概ねの年齢と、階級を紹介します。
22歳 2士 前期教育、後期教育
23歳 1士
24歳 士長
陸曹選抜試験合格 陸曹教育隊入校
27歳 3曹
32歳 部内幹部候補生試験合格
33歳 幹部候補生学校入校(久留米)
34歳 3尉 BOC入校
36歳 2尉
40歳 1尉 AOC入校
49最 3佐
55歳 定年退職
こちらは、3曹に昇任後、部内幹部候補生に合格したパターンです。この年齢ですと、FOCへの試験も受けられませんので、なかなか階級は上がっていきません。無印の幹部は非常につらい経験をする隊員も多いようです。
一般曹候補生で入隊しても、部内の幹部候補生試験を受ければ幹部の道が開けます。
大卒から一般曹候補生として入隊し幹部にはならない(曹バージョン)
今度は同じく一般曹候補生から自衛隊に入隊して、陸曹で勤務を続けた場合の説明をします。
22歳 2士 前期教育、後期教育
23歳 1士
24歳 士長
陸曹選抜試験合格 陸曹教育隊入校
27歳 3曹 初曹教育入校
36歳 2曹 中級陸曹教育入校
45最 1曹 上級陸曹入校
51歳 曹長
55歳 定年退職
陸曹になると、4年で幹部候補生の試験を受ける事ができます。部隊によっては、強制的に受験させられます。
適当に間違えて答えて、1次の筆記試験合格しないようにしましょう。1次受かって2次は受けませんと断るとトラブルの元です。
また、陸曹の昇任スピードは初曹、中曹、上曹各入校中の成績が大きく影響します。普段の勤務でがんばっても、正直あまり影響しないといっても間違いではありません。
さらに、近頃は曹の昇任がとても少ないです。予算の削減のせいか、なかなか階級は上がらないです。その中でなんとかモチベーションを維持しつつ勤務する事も大事になっています。
大卒から自衛官候補生
大卒から自衛官候補生で自衛隊に入隊した時の自衛官人生を説明します。
22歳 前期教育、後期教育
23歳 2士
24歳 1士 2任期目継続
25歳 士長
陸曹候補生選抜試験 不合格
26歳 2任期満了で退職
自衛官候補生は現在2任期満了で退職するケースがほとんどです。希望しても継続する事はできません。
自衛官候補生と一般曹候補生の違いにも紹介していますので、ご確認ください。
正直、試しにはいってみようなんて気持ちで入ったら、選抜試験に合格もできずに絶対後悔しますので自衛官候補生からの入隊はおすすめできません。
自衛官候補生から曹に昇任する隊員は実質10%です。
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体力に不安がある大卒は自衛隊に入って大丈夫?辞めるひといるの?
おまたせしました、申し訳ありません。
まず、結論から言います。
体力自信ない人は、大丈夫です、全く大丈夫です、心配しないで入隊してください。
その理由は入隊する人、みんなその心配している人だからです。体力がついていけなくて退職する人はいません。
「そんな事いっても、私は本当に自信ないのに・・・」
そうですね、確かに体力的に楽ではありません。ですが、退職する人の理由は、
努力する事ができなくなった人 です。
いつも最後を走っている人が辞めるのではなく、努力を続けられなくなり、だんだん後ろ向きになっていく人が実際辞めていきます。
入隊の1割程度が前期教育中や幹部候補生学校の入校中に辞めていきます。勉強ができるか、できないかは関係ないってことですね。
もちろん体力があるかないかも関係ないってことです。
毎日少しづつでも努力を続けられるならば、体力に自信がないから不安という心配は必要ありません。
ですが、私は努力が嫌いで苦手、人から指示されるのも嫌い、でも勉強はできるし、仕事もきっとできるはず
と思っている方は、残念ながら入隊しないほうがいいです。
努力を続けるにはどうすればいいの?
どうすれば、少しの努力を続けられるかは、悩んでも解決はできません。自分のこころは自分しか変えられませんが、変えるヒントを得ると、案外かんたんに変えられたりするものです。
「続ける技術は」まんがなので、感情移入がしやすく、続ける技術のコツをつかむことができます。
大卒で自衛隊に入るならあなたの自衛官人生はこうなるのまとめ
大卒から自衛隊に入隊する人は正直言って、様々なレベルの人います。ご自分のれべるにあった採用試験を受けて、入隊する事をお勧めします。
また一番大事なのは、今の能力よりも、これから毎日コツコツ努力を続ける事ですので、心にとめていただければ幸いです。