ホントのところはどうなんだろうか?入隊したいけど不安だな・・
一般曹候補生で入隊しても陸曹になれないって聞いたけど不安です・・・
そんな質問をたくさんいただきましたので、この機会に自衛隊で24年間お世話になりました私が、お伝えしておきます。
一般曹候補生で入隊しても陸曹になれないで退職していく隊員はどんな経緯でやめていくのでしょうか。それらをお伝えします。
もし、あなたが退職しやすい隊員にあてはまったとしても、解決方法をお伝えします。それを実践するだけで誰でもかんたんに陸曹へ昇任して定年まで勤務する事ができます。
陸曹に昇任できる自衛官になる方法
を実践できる自衛官になりましょう
一般曹候補生で入隊して陸曹に昇任できない人はどんな隊員か?
一般曹候補生は曹になるための制度なのですが、なぜか曹にならずに退職してしまう隊員も多いです。
地本の人からは7年で陸曹になれるよって言われたのに、陸曹になれずに辞めていく人が多いのはほんとうです。
ではさっそく、辞めていく隊員の原因がなにか、どんな隊員なのかをお伝えします。
それは・・
陸曹になるのをあきらめてしまった隊員
もう、本当にこれだけです。
他にやりたい仕事がみつかって辞めたいという隊員も多いですが、実際のところは自衛隊の仕事に悲観したり、やる気がなくなったり、隣の芝生が青く見えたり・・・
最初に自衛官を目指していたのに途中であきらめてしまう、という点では心の移り変わり的には同じです。
巷のうわさには、
辞めさせられるや昇任枠がない、など どこからの情報か分からないものがたくさんありますが、そんなことはありません。
そりゃまー、なかなか合格しないあなたにこう言う自衛官もいるでしょう・・
とか、
や、
みたいなこと言う陸曹や幹部や先輩は、そりゃたくさんいます。
こういっちゃーなんですが、曹への選抜試験は1年に2回受けられますが、3回も4回も受けて不合格になれば、あいつ本当にやる気あるのかな?と思う自衛官は多いと思います。3回ぐらいだったら普通にいそうですが・・
そんな隊員とはあまり一緒に仕事したくないと思う自衛官もたくさんいるでしょう。なんとか円満にやめてくれないかな・・と思う隊員もいるでしょう。
それでも、辞めていく人は『依願退職』です。懲戒免職ではありません
一身上の都合により、退職願いを出して退職していきます。
これを辞めさせられた、と言うのならば間違いなく辞めさせられたという事にはなってしまいますが、最後に辞める事をきめる権利があるのは本人のみです。
一般曹候補生は曹になれないぐらいで、辞めさせられることはない
一般曹候補生はそもそも、なかなか曹になる試験に合格しないくらいで退職を意識する必要は全くありません。
入隊後7年で曹に昇任する
これがもともとの基準です。
早く曹に昇任したいと思う気持ちも理解はできますが、あわてて曹に昇任しても教育隊での成績が悪くなると、その後の昇任はとても遅くなってしまいます
曹に昇任するのが、1年くらい遅くなっても陸曹教育隊での成績でその後の昇任が大きく変わります。
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数回不合格したくらいで悲観せずに、部隊の勉強会も気持ち半分くらいで勉強続けましょう。
これは間違いありませんが、早く合格したからと言って尊敬されるいい陸曹にはなれません。
早く昇任できる陸曹にはなりやすいかもしれませんが、陸曹になって仕事ができるできないも関係しません。勉強ができただけです。
それでは、自衛官候補生はやめさせられるのか?
そういえば、自衛官候補生も選抜試験に合格すれば陸曹になれますが、こちらもなかなか合格する事が難しいです。
合格しないで任期満了がきて続けられずに辞めさせられることが多いと噂です。
ここでの、私の意見としては
そもそも自衛官候補生は、任期満了で退職が基本です。
任期終了で辞める予定なのに、陸曹になりたいんだって?じゃあ君はどれだけ優秀で自衛隊の役に立つんだい?
任期の継続を保証していませんし、希望通りに継続できるとも防衛省の募集要項には書いてありません。
辞める予定だった人間の予定を変更して雇用を続けさせるのであれば、その覚悟とあなたの才覚を伝える必要があります。
私は、同期の一般曹候補生の連中よりも、1歩も2歩も、断然に優秀ですよ、という事を伝えなければいけません。
これには、地連から聞いた話もだいぶ影響しているとおもいます。
地方連絡所の常套句
- 選抜試験に合格すれば陸曹になれますよ
- 希望すれば任期を継続できますよ
- 選択範囲が多くておすすめですよ
こんな話をたくさん聞いていると、一般曹候補生とあまりかわらないな・・なんておもって入隊する隊員も多いのですが、実際は全く違います。
自衛官候補生で陸曹になる隊員は10人に1人くらいです。
更に、3任期目に入る隊員は現在ほとんどいません、2任期満了で退職がほとんどで、95%の隊員は2期以下で退職していきます。
となると思いますが、特別優秀な隊員だったら1回目で合格しますので、3任期目継続する隊員は特殊な場合と言えます。
例えば・・
『任期満了日が来ても再就職先が決まらない』
再就職先が決まっていない隊員は、なかなか退職させるのが難しいものです。その後犯罪に関与する可能性が高いからです。
そんな時は、任期を継続させて・・掩護がなんでもいいから仕事を見つけます。今だったら原発関係の仕事を探してきてねじ込んで就職先を決めて任期途中での退職にもなります。
そんな隊員は長くは続かないんですがね・・犯罪さえ起こさなければいいやって感じです。
そもそも、任期制で入隊してきますので部隊も将来のことまでは期待していません。
そんな中でも、やる気を出して、人一倍努力を続けて、周りの隊員から
と、思ってもらえるような人材なら、陸曹への昇任も見えてくるでしょう。
努力を惜しまない隊員は、自分の任務分析ができています。自分が今何をしなければいけないかをよく理解しており、そこに自分の力と時間を注ぐことができる隊員でもあります。
曹に昇任できない一般曹候補生はなぜあきらめてしまうのか?
一般曹候補生は将来の曹を目指すための任用区分です。
なのに、なぜ曹にならずにあきらめてしまう隊員がおおいのか?
これには、部隊での勤務環境が大きく関係しているようです。
一般曹候補生が曹になるのをあきらめる理由
- つよいプレッシャーがかかる
- 同期の合格で取り残される
- 後輩に抜かれる
このみっつによって一般曹候補生で曹を目指す隊員はほとんどがやる気を失ってしまいます。
1回目や2回目くらいで合格する隊員はまだモチベーションが高いですが、受験するたびに隊員のモチベ―ションは下がっていくのが普通です。
隊員のモチベーションを減らしていく3つの要素を詳しく解説していきましょう。
部隊は早く合格させようとプレッシャーをかけてくる
部隊の人間はとにかく早く合格してほしいと思っています。
特に部隊の再先任上級曹長は陸曹を何人増やしたかを自分の評価と思っている隊員も多いです。
多くの隊員が合格する➡部隊の戦力が増える➡教官は評価される
確かに考え方によっては、曹の合格は他部隊との陣取り合戦にも似ています。
他部隊の再先任に先んじて自分の部隊の隊員を合格の基準まで持っていき、その評価として合格数が割り当てられます。
この考え方が、受験する隊員に強いプレッシャーを合変えることになります。
1次試験までは何度も筆記試験のテストを行い、その点数を部隊内で公表して競わせることによって鼓舞します。
このプレッシャーに押しつぶされそうになり、もし不合格になれば、また半年後に繰り返さなければいけない強いプレッシャーに負けてしまう隊員もいます。
一般曹候補生の同期は優秀な順に合格していく
一般曹候補生は入隊後1年半で士長に昇任して、2年せずに1回目の選抜試験を受けることになります。
4回も不合格になれば、1回目で合格した同期はだいぶ先を進んでいるといえます。
陸曹教育隊➡職種学校➡3曹として部隊で勤務
実際は1回目で合格する隊員は優秀な隊員でわずかな人数です。近い職場には誰もいない事もあるでしょう。
ですが、2回目や3回目に合格した隊員も合格して1年経てば3曹になり、更に半年程度で職種学校も卒業して、3曹として部隊で活躍始めます。
3曹になったから急に仕事ができるようにはなりませんが、階級が3曹だとだいぶ違います。
- 他部隊の人も仕事の調整をしてくる
- 部隊の中核として動いている
3曹になった同期を見て、士と曹の違いに改めて気づく隊員も多いです。
こんな時に
- ✖ 仕事をこなす同期をみて劣等感を感じる
- 〇 自分も曹になりたいとモチベーションが上がる
自分の心がどう動くか、その後のモチベーションにどう繋げるかがとても重要になります。
後輩の一般曹候補生が先に合格する
2回目までに合格すれば問題ありませんが、3回目の受験の時は1年後輩の一般曹候補生も受験します。
期別が違うと、同じ土俵ではないために直接のライバルとはなりませんが同じ部隊で一緒に勉強するために、身近なライバル的存在としてテストの点数などを比べてしまうものです。
それでも、後輩が先に合格すれば、3曹に昇任するのは間違いなく後輩が先です。
何年間も、同じ部隊にいる限り序列では下位になります
急にタメ口で話し出すような後輩は少ないでしょうが、相手以上に自分が劣等感をかってに作ってしまいます。
陸曹教育隊の成績次第では、2曹の昇任で逆転する事も可能ですが、優秀な隊員は努力できる隊員です。きっと陸曹教育隊での成績もよいでしょう。
後輩との階級の差はだんだん大きくなるのが普通です
社会の厳しさは学生の頃にはなかなか体験できないものです。
曹に昇任するためにの選抜試験ってどんな試験なの?
曹になるための選抜試験は、自衛隊の中でのみ行っている試験ですので、正直言って分からない・・
こんなお悩みを持っている方に曹への選抜試験を分かりやすく説明しましょう。
一般曹候補生は我慢強く頑張っていれば曹になれる事や、自衛官候補生の狭き門の理由に分かっていただけます。
まず概要を・・
曹になるための選抜試験
- 試験は師団や旅団等の部隊ごとに実施
- 受験資格は士長に昇任後
- 年に2回実施
- 1次と2次試験がある
- 1次は筆記
- 2次は面接、体力検定、基本教練
- 合格枠は一般曹候補生は期別毎、自衛官候補生は全員ひとくくり
大まかにいうとこんな感じです。
合格枠について、もう少し・・
一般曹候補生は1年先輩の期とも1年後輩の期の隊員とも競争する事はありません。
自分と同じ年に入隊した、いわゆる同期の一般曹候補生の隊員とのみ比較されます。
一般曹候補生は何回も受験するたびに同期が少なくなっていき、競争する相手が少なくなっていき最後には自分一人だけになります。競争相手さえいません。
必然的に、合格へのハードルが下がってきます。特段レベルアップしなくてもそのうち合格するのが一般曹候補生です。
これが、一般曹候補生が曹になり易い理由です。
もちろん最低限度必要な能力はありますが・・・
一般曹候補生が陸曹になれる最低限のレベルについて・・
一般曹候補生の曹になるための試験のハードルは年々回数を増すごとに下がっていく事を説明しましたが、合格できる最低限のレベルについてもお話ししなければいけません。
曹になるための最低限のレベル
- 自衛隊の法令や教本などの知識をコツコツ勉強できる精神力
- 体力検定合格
- 面接での普通の会話
そもそも、一般曹候補生の試験に合格しているので、
- 名前が書けるだけ
- 分数の足し算ができない
- 7の段はちょっと曖昧
なんて学力ではないはずです。一般曹候補生の試験に合格している時点で素養的には曹に合格するだけの学力は認められています。
では、試験では何をみるのでしょうか?
それはあなたが、
- こつこつ努力を続けられる隊員か?
- コミュニケーションを取る事ができるか?
- 本当に陸曹になりたいのか?
これらをみているのです。 はやい話が
自衛隊のことをなめている間は曹にはなれないってことです。
試験1ケ月前にもなると、部隊では受験者に勉強をさせます。課業時間全てを使って試験合格のための合宿をするようなものです。
自衛隊の法令や規則、教範には出題の傾向もありますので、合格の為に教官や助教も編成されて合格の為に、部隊の総力を挙げて一人でも多くの合格者を出すように勉強会を行います。
こつこつ自分を信じて真摯に努力を続けていけば誰でも合格できるものです。
一般曹候補生が曹になれないメンタルを強くする方法
一般曹候補生であればあきらめないで、こつこつ努力を続けさえすれば曹に昇任できることが分かっていただけたと思いますが、ここからは必要なメンタル強化の方法をお伝えします。
メンタル強化の方法
- 気にしない
- 友人をつくる
- メンタルヘルスの正しい整え方
これらを自分の力で作る事がとても大切です。
職場に気の置ける友人を作る事も大切です。あなたが思っている以上に友人との会話は自分のこころの平穏に役立ちます。
- ストレスフリーは科学的に作る事ができます
- 本にある事を実践するだけ
- メンタルに心配がなくなるので、もう最強の3曹です
一般曹候補生が曹に昇任できない話のまとめ
今回の記事で一般曹候補生は普通にやっていれば3曹に昇任できることが分かっていただけたと思います。
一番大切なのは自分であきらめずにコツコツゆっくりと努力を続けて、自分を向上させることができるかです。
何度もいいですがゆっくりでいいのです。一日一歩、いや半歩で十分ですので、
3曹昇任に向けて努力できるメンタルづくりを実践しましょう。